基本的には往人の回想（思い出話？）。

近々行われる祭りで一稼ぎしようとバスを降り立つ往人。
１年間不登校だったが、夏休みの自由研究だけはやりたいと、町を回って 翼人伝承を調べる観鈴。
子供たちに不思議な人形劇を見せて喝采を浴びる往人と出会う観鈴。
観鈴の提示する"ラーメンセット餃子付き"と"宿"に釣られ、往人は観鈴の自由研究のアシスタントに。
宿となる神尾家には、働き者で娘思いの母・晴子。
神尾家に暖かく迎えられた往人は物置で寝泊りしつつ、連日自転車の荷台に観鈴を乗せて町を周る。
そしてある日、自由研究の最中観鈴は倒れてしまう。
「病気なのか？」と問う往人に、晴子は、観鈴が医者にも解らない
"生命力自体が徐々に失われていく"不思議な病気に犯されている事を告げるのだった。

観鈴の自由研究が進むにつれ、方々に翼人伝承が散りばめられる。

翼人伝承

人であるのに翼を持ち、強大な神通力を持つ翼人・神奈備命。
その力を時の帝に恐れられた彼女は、生まれてよりずっと館に幽閉されていた。
ある日、京より新しい警護役として柳也と言う男がやって来る。
見目麗しく、優しい人となりをした柳也は、手を触れずに物を操る不思議な力を持っていた。
そんな柳也に魅かれていく神奈。
そして柳也もまた、神奈を愛するようになる。
しかし翼人には、誰かを愛すると…愛していると口に出すと、その命を蝕む恐ろしい呪いが
かけられていたのだった。
己が命をかけ柳也を愛する神奈と、全てを受け止めた柳也。
そして二人は結ばれる。
呪いに蝕まれていく神奈を支える柳也の元に、京へ戻れと言う命令が下る。
「母に会いたい。一度でいいから大空を飛んでみたい。」
神奈の願いを叶えるべく、柳也は神奈を館から連れ出そうとする。
翼人が結界から出るのを阻止すべく向って来る兵達を、剣術と方術で倒す柳也。
「さあ！行かれよ！！」
柳也の言葉に、神奈は翼を広げ大空へと羽ばたく。
飛び立った神奈を見届けた瞬間、柳也は兵の槍の貫かれその命を落とすのだった。
（次のカットでは何故か刀が刺さっていたので刀でも間違いではない）
飛び立った翼人に射掛けられる無数の矢。
その矢を全身に受けつつも、飛び続ける神奈。
そして神奈も、心臓に矢を受け絶命する。
しかし、絶命してもなおその身体は地に落ちる事は無く、幾日も空にあり続けた。
そしていつしか、人々が気づくと神奈の姿は空から消えており、
無数の羽が地に舞い落ちたと言う…。

「人を好きになると身体が痛くなる。苦しくなる。」
だから友達も作らなかったと告白する観鈴。
「でも、お母さんが好きな気持ちを、往人さんを好きな気持ちを失くしたくないから…
　この痛みは大好きな証だから…」
言う観鈴。
「ウチのことなんて嫌いになればいいんや！
　だって、苦しいんやろ？痛いんやろ？
　ウチの事なんて、その辺の虫けらやと思えばいいんや…」
晴子の言葉に首を振り、観鈴は自分の想いを貫く決意をする。

日増しに悪化して行く観鈴の病状。
観鈴の為に、祭りに着ていく浴衣を縫う晴子。
しかし晴子は、病んで行く観鈴を見るのは辛いと観鈴の父・敬介に
観鈴を迎えに来るよう電話をする。

ある日、観鈴は往人を自室に招く。
お気に入りの恐竜のキーホルダーと恐竜図鑑を渡す観鈴。
それはまるで、形見分けであるかのように…。

そして祭りの日。
完成した浴衣を身に纏い、晴れ姿を見せようと観鈴は往人のいる物置を訪れる。
しかしそこに往人の姿は無く、残されたままのキーホルダーと恐竜図鑑を見て、観鈴は
往人が自分の下を去った事を知る。
時を同じくして、「祭りが終わってから…」との約束を違え、観鈴を迎えに敬介が現れる。
「自分は病気じゃない。だからどこにも行かない」と訴える観鈴に晴子は言う。
「ウチが頼んだんや…」
茫然自失のまま車に乗せられ、観鈴が去って行く。

祭りの混雑に車が立ち往生した隙に、観鈴は車から逃亡する。
一方その頃、往人は縁日が開かれている境内で人形劇を披露し、喝采と多額の収入を得る。
往人の下に駆けつける晴子。
二人は懸命に観鈴を探す。
"観鈴を愛している"自分の本当の気持ちに気づいた往人の手から、人形が光を放って飛び出す。
人形を追う往人が辿り着いた先は神社の社。
その中には観鈴が横たわっていた。
そして往人は自分の想いを伝え、観鈴に口づけするのだった。

その後、往人と晴子は、やはり観鈴を入院させる事を決める。

入院を間近に控えた日。
「海に行きたい…」
往人が観鈴を背負い、晴子と３人で海へ。


この先は…書かない。
"ゴール"だ"ゴール"。

そして往人は再び旅に出る。
観鈴がくれた、あのキーホルダーと共に。

んでエンディングです。